大唐西域求法高僧伝(読み)だいとうさいいきぐほうこうそうでん

精選版 日本国語大辞典 「大唐西域求法高僧伝」の意味・読み・例文・類語

だいとうさいいきぐほうこうそうでんダイタウサイヰキグホフカウソウデン【大唐西域求法高僧伝】

  1. 中国唐代の求法僧の伝記。二巻。義浄著。天授二年(六九一)成立。唐初以後、仏教の教えや仏典を求めてインド西域に旅した中国僧、新羅僧等六十余人の事蹟を記す。西域求法高僧伝・求法高僧伝とも。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「大唐西域求法高僧伝」の解説

『大唐西域求法高僧伝』(だいとうさいいきぐほうこうそうでん)

唐の義浄(ぎじょう)の著。2巻。唐より西域南海,インドにおもむいた中国,新羅の僧の伝記。義浄がインドからの帰途,689~691年頃シュリーヴィジャヤで著した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大唐西域求法高僧伝」の意味・わかりやすい解説

大唐西域求法高僧伝
だいとうさいいきぐほうこうそうでん
Da-tang xi-yu qiu-fa gao-seng-zhuan

中国,唐代前期に西域,インドに求法した僧侶ら 60名の伝記。唐の僧義浄の撰。2巻。海路インドに留学した著者帰国の途中スマトラの室利仏逝 (シュリービジャヤ) に滞留中,永昌1 (689) ~天授2 (691) 年の間に撰述。当時のインド,東南アジアの仏教事情や南海交通に関する貴重な情報を含んでいる。

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旺文社世界史事典 三訂版 「大唐西域求法高僧伝」の解説

大唐西域求法高僧伝
だいとうさいいきぐほうこうそうでん

唐僧義浄 (ぎじよう) の編纂 (へんさん) した伝記
7世紀末に著述。2巻。唐代に求法のためインド・西域・南海に赴いた高僧56人の伝記と,末尾にのせた自伝からなる。インド・南海の仏教事情や南海交通を伝える重要な史料

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世界大百科事典(旧版)内の大唐西域求法高僧伝の言及

【高僧伝】より

…日本については,聖徳太子伝を巻首におくとともに道昭より天海にいたる僧伝たる性潡撰《東国高僧伝》10巻のほか,より完備したものとして師蛮撰《本朝高僧伝》75巻とそれにつづく道契撰《続日本高僧伝》11巻が,いずれも《大日本仏教全書》に収められている。なお唐の義浄撰《大唐西域求法高僧伝》1巻は,中国より求法のためにインドに赴いた60余人の僧侶たちの伝記であり,高僧伝とは称さないが,比丘尼の事跡を収録した梁の宝唱撰《比丘尼伝》なども,一種の高僧伝とみてよかろう。《高僧伝》をはじめとする中国における僧伝48種の総合索引として,日本の尭恕(1640‐95)撰《僧伝排韻》106巻は,各僧侶の条下に,その略伝を出し,さらにその伝を収録した書名と巻数を示していて,信頼でき,とくに《大日本仏教全書》所収本は,巻末に五十音索引を付録しているので,韻に通じない者にも便利である。…

※「大唐西域求法高僧伝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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