大女神(読み)だいじょしん(その他表記)Magna mater; great goddess

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大女神」の意味・わかりやすい解説

大女神
だいじょしん
Magna mater; great goddess

母としての女神をあがめる信仰は,有名なウィレンドルフのビーナスに代表される母性を強調した女神像(先史時代のビーナスと通称される)の存在によって,旧石器時代にまでさかのぼることが確認されており,おそらくホモ・サピエンスとしての人類の歴史とともに古いと想像される。農耕が行なわれるようになると,この母神は作物を生む大地と同一視されるようになり,地母神の観念が形成された(→地母神信仰)。多くの文化において,地母神的大女神は神界のいわば中心に位置を占める有力な存在であり,男神たちはこれに付随する存在でしかない。また名目上は男神が最高の位置を認められている宗教の内部でも,カトリックの聖母(→マリア)崇拝にみられるように,大女神の崇拝は根強く存続する傾向がみられ,人類に普遍的な宗教現象であると思われる。日本のアマテラスオオミカミは典型的な大女神の例である。

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