大居村
おおいむら
曲流する熊野川に突出た村で、川を隔てて上切原村と相対し、川沿いに集落がある。村内に匠谷・平岩などの小名がある。慶長検地高目録によると村高三〇八石余、小物成八・四八石。天保郷帳では三九三石余。和歌山藩新宮領で三里組に属し、近世後期の「新宮領分見聞記」には家数一二四とみえる。
村の北西、果無街道往還筋にある九鬼には往古関所が置かれ、永禄一〇年(一五六七)八月二七日付高野山宝塔院関銭定状(松本家文書)に「くきか口 拾文」とみえ、本宮と高野山を往来する人から関銭を徴収していた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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