前漢に存在した儒教文献のうち、『礼(れい)』の『記』『孔子三朝記』『曽子(そうし)』などを材料として、85篇(へん)に編纂(へんさん)された書物。『大戴礼記(だたいらいき)』ともいう。39篇のみ現存し、古代の礼関係の貴重な資料を伝える。鄭玄(じょうげん)以来、前漢の戴徳(たいとく)(甥(おい)の戴聖(たいせい)が小戴とよばれるのに対して大戴(だいたい)という)の編とされてきたが、古文学系の資料を含んでいることから、後漢(ごかん)の学風に近いもので、戴徳との関係は疑わしいという説もある。北周の盧辯(ろべん)の注があるが簡略で、清朝(しんちょう)考証学者の注釈、孔広森(こうこうしん)の『大戴礼記補注』、王聘珍(おうへいちん)の『大戴礼記解詁(かいこ)』などが参考になる。
[高橋忠彦]
『新田大作著『大戴礼』(1972・明徳出版社・中国古典新書)』▽『王聘珍著『大戴礼記解詁』(1983・中華書局)』
初冠,加冠,烏帽子着ともいう。男子が成人し,髪形,服装を改め,初めて冠をつける儀式。元服の時期は一定しなかったが,11歳から 17歳の間に行われた。儀式は時代,身分などによって異なり,平安時代には髪を...