大明見村(読み)おおあすみむら

日本歴史地名大系 「大明見村」の解説

大明見村
おおあすみむら

[現在地名]富士吉田市大明見

北流する桂川と、その支流長泥ながとろ川に挟まれた溶岩台地ひのき丸尾の上にある。東部から北東にかけては杓子しやくし山の支尾根を境として小明見こあすみ村、北東から西部にかけては桂川を境として下吉田しもよしだ村、南西部も桂川を境として上吉田村に隣接し、南部から東部にかけてはひら山・高座たかざす山を隔てて忍草しぼくさ(現忍野村)に接する。「高野山引導院過去帳」には、天正一四年(一五八六)二月二八日光観道忠禅門の供養を行った「鶴郡アスミノコウ宮下神子左衛門」など、「アスミ」の住人の名がみえる。文禄―慶長期(一五九二―一六一五)のものと推定される四郡高〆控では阿須見あすみ村と記されており、大明見村と称したことを確認できるのは、寛永一六年(一六三九)の桂川用水訴訟に関する訴状(宮下荘一家文書)である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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