大桑城跡(読み)おおがじようあと

日本歴史地名大系 「大桑城跡」の解説

大桑城跡
おおがじようあと

[現在地名]高富町大桑

大桑の椿野つばきの北方、現美山みやま青波あおなみとの境にある標高四〇七・五メートルの古城こじよう(金鶏山)城跡。山頂が本丸で、南に向かって二の丸・三の丸とあり、山頂から四〇〇メートルにわたって曲輪が鉤形に連なっていたと推定され、大小の平坦地が傾斜地に段状に並ぶ。また南麓の栢野かやの六反ろくたんの間に堀と土塁の遺構があり、四国堀・越前堀とよばれた。「美濃雑事紀」に「市洞いちぼらの大手」とあり、麓の居館や武家屋敷は字市洞の西端にあったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報