大武町(読み)おおたけまち

日本歴史地名大系 「大武町」の解説

大武町
おおたけまち

[現在地名]延岡市大武町

北と西を粟野名あわのみよう村に囲まれ、東・南は海に臨む。きた川と祝子ほうり川が形成する三角洲上に立地し、河口部に大武浦がある。大竹とも記す。大武浦は延岡城下の外港東海とうみ湊の西岸で早くから在郷町(港町)が形成されていた。江戸時代の初め粟野名村から分村したという(日向国誌)。地内清高島せいたかじま(「せだかしま」ともいう)は大武町の西部に位置し、大武町南境からの深く湾入した海に面して清高浦があり清高島町が形成されていた。大武町と清高島町間には橋が架かり、城下への道が通じていた(「有馬家中延岡城下屋敷付絵図」明治大学刑事博物館蔵)豊後街道岡富おかとみ村から清高島を経て粟野名村無鹿むしかに至る。

寛永一一年(一六三四)の指出(国乗遺聞)に大武村とみえ、高二五石余。万治四年(一六六一)の延岡藩村高内検高覚では大武村の内検高四〇石余。元禄五年(一六九二)の延岡藩領郷村高帳写(三浦家文書)には大武町とみえ、高二五石余、ほかに出高四四石余があり、新田高七石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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