大片平村(読み)おおかたひらむら

日本歴史地名大系 「大片平村」の解説

大片平村
おおかたひらむら

[現在地名]杵築市大片平

南北一里に及ぶ細長い村で、南の久保畑くぼばた溝井みぞい村の西方にあって、溝井川の上流谷間に広がる集落。久保畑から曲りくねった急坂をのぼると南平みなみびらがある。傾斜地の集落で、わずかの平地を耕している。中心部のなか村はやや平坦地で家数も多く、北に山を越えて尾藤おふじ尾下おしたの集落を越えてまつ村に達する。南は杵築藩領宮原みやばら村、南西は杵築藩領山中やまなか村で、西は日出藩領小武おたけ(現山香町)。北は国東くにさき郡との境界の山である。正応四年(一二九一)一〇月日の宇都宮薩摩守給地注文(宇都宮作治文書)は、宇都宮信房が大片平山を開発したことを記す。正和三年(一三一四)に大片平の田地二段のうち「夏木小田」について相論が起きているが(同年四月日「八坂下庄大片平弁済使浄恵陳状」同文書)、これは御領大方比良住人王三郎と八坂下庄内大片平弁済使沙弥浄恵(王三郎の舎弟王四郎入道)の間の相論である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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