大田代村(読み)おおだしろむら

日本歴史地名大系 「大田代村」の解説

大田代村
おおだしろむら

[現在地名]江刺市田原たはら

小田代こだしろ村の南に位置し、北上高地南西部の山間に立地。南東端の蓬莱ほうらい(別名ゆむき山、七八七・八メートル)をはじめ、南境・東境には山々がそびえる。山地の間の谷地形を大田代川が西流し、狭長な平地が開けている。

当地中央西寄りの大万館おおまんだて(二五九メートル)について、奈良時代末―平安時代初期にかけ律令国家の軍勢と戦った阿流為の居館所在地とする伝承がある。「正法年譜住山記」大永五年(一五二五)の条に「此年御影堂立也、本願太田代殿」とみえ、天正元年(一五七三)条にも御影堂建立に関して「柱立十一月十一日、棟上同廿八御影奉移者番匠使者四百人、入料分代十貫俵物卅駄、上葺茨一万把、是ハ大田代奥田庵秀的、為出世成給願、松川専悦一貫、行者徳全五百人、大工近江殿、鍛冶出雲守其外一升充、人数多」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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