出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 シナジーマーティング(株)日本文化いろは事典について 情報
…こうして中世には,経巻などの巻子本(かんすぼん)の表装を業とする専門職人になっていた。一方,中世中期のころには表褙師(ひようほえし)(表補絵師とも)と呼ばれる掛物の表具職人が成立し,やがてこれが表具師,表具屋と呼ばれるようになる。こうして経師屋は巻物,表具師は掛物と,同じ軸物ながら縦のものと横のものとで仕事が分かれていた。…
…その際,金襴(きんらん)や緞子(どんす)など中国の織物を用いたのは,装飾性のほかに,禅僧祖師着用の袈裟をもって墨蹟を表装することは,墨蹟そのものを祖師自身として尊崇するための荘厳(しようごん)の意味もあり,唐織の取合せによる新しい意匠を発達させたのである。桃山時代に至って表具という言葉が用いられるようになり,奈良屋西順らの表具師が現れた。とくに掛物の表装はしだいに多様化し,裱褙(真),幢褙(どうほえ)(行),輪褙(りんほえ)(草)の3種に分類されている(現在,表補,幢補,輪補と称されている)。…
※「表具師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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