表具師(読み)ヒョウグシ

大辞林 第三版の解説

ひょうぐし【表具師】

軸物や額を作ったり、襖ふすまや屛風びようぶを仕立てたりすることを職業とする人。経師屋。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

表具師
ひょうぐし

表具を専業とする職人。表具とは紙や布を糊(のり)で張り付けることで、掛物などの表具をする14世紀末の(ひょうほい)師が前身である。17世紀から、掛物のほかに屏風(びょうぶ)の張り付けや巻物の表具も行うようになり、13世紀からあった経師(きょうじ)の仕事と重なり、表具師・表具屋と経師・経師屋は同じ業態となった。表具師は建具の襖(ふすま)や障子の紙張り・張り替えもするようになった。居職(いじょく)が主である。[遠藤元男]

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世界大百科事典内の表具師の言及

【経師屋】より

…こうして中世には,経巻などの巻子本(かんすぼん)の表装を業とする専門職人になっていた。一方,中世中期のころには表褙師(ひようほえし)(表補絵師とも)と呼ばれる掛物の表具職人が成立し,やがてこれが表具師,表具屋と呼ばれるようになる。こうして経師屋は巻物,表具師は掛物と,同じ軸物ながら縦のものと横のものとで仕事が分かれていた。…

【表具・表装】より

…その際,金襴(きんらん)や緞子(どんす)など中国の織物を用いたのは,装飾性のほかに,禅僧祖師着用の袈裟をもって墨蹟を表装することは,墨蹟そのものを祖師自身として尊崇するための荘厳(しようごん)の意味もあり,唐織の取合せによる新しい意匠を発達させたのである。桃山時代に至って表具という言葉が用いられるようになり,奈良屋西順らの表具師が現れた。とくに掛物の表装はしだいに多様化し,裱褙(真),幢褙(どうほえ)(行),輪褙(りんほえ)(草)の3種に分類されている(現在,表補,幢補,輪補と称されている)。…

※「表具師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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