大葉 久吉(読み)オオバ ヒサキチ

20世紀日本人名事典 「大葉 久吉」の解説

大葉 久吉
オオバ ヒサキチ

明治〜昭和期の実業家 宝文館創業者。



生年
明治6年5月17日(1873年)

没年
昭和8(1933)年11月8日

出生地
岐阜県竹屋町

経歴
大葉久三郎の長男に生まれる。大阪に出て宝文軒・吉岡平助の店員となる。明治33年上京し、34年大阪宝文館東京出張所を譲り受けて独立、教科書を出版する宝文館を創業し、哲学文学・経済などの分野にも進出して数多くの書籍を刊行した。この間、大正11年月刊誌「令女界」を創刊し一時期非常な人気を博す。同誌は戦時中休刊したが、戦後復刊し、昭和25年まで刊行した。また8年NHKのラジオ家庭大学講座の番組で大島正徳の哲学に関する話を聞き「哲学の話」としてまとめたものが放送物の出版の先駆けと言われる。傍ら歌舞伎座、日本書籍、日本製紙などの取締役のほか、東京辞書出版社、中外印刷、日本ノート学用品など数社の重役を兼任した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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