日本大百科全書(ニッポニカ) 「天文定数」の意味・わかりやすい解説
天文定数
てんもんていすう
天文学とくに位置天文学で用いられている基本的数値。長年にわたる観測データを整理するにあたって、研究者が各自にかってな数値を用いると混乱のもとになるので、基本的数値のいくつかを天文定数系として定め、国際的に統一して用いている。最初の天文定数系は1896年フランスのパリでの基本星表国際会議で決定された。最近の天文定数系は2009年ブラジルのリオ・デ・ジャネイロでの第27回国際天文学連合総会で採択された。おもなものは、ガウスの引力の定数、光速度、月と地球の質量比、歳差定数などである。
[木下 宙]
『中野主一著『天文データブック 2002』(2002・誠文堂新光社)』
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