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天皇の行為 てんのうのこうい

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知恵蔵2015の解説

天皇の行為

天皇の行為について、政府は、(1)国事行為、(2)公的行為、(3)その他の行為、の3つがあるとしている(三分法)。日本国憲法は戦前の大日本帝国憲法の統治権を否定し、「憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」と定める。また国事行為も内閣の助言と承認を必要としている。憲法第7条の定める国事行為は、(1)憲法改正、法律、政令、条約の公布、(2)国会の召集、(3)衆議院の解散、(4)国会議員の総選挙の公示、(5)国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免、全権委任状及び大使、公使の信任状の認証、(6)大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権の認証、(7)栄典の授与、(8)批准書や法律の定めるその他の外交文書の認証、(9)外国大公使の接受、(10)儀式を行うこと。また第6条で、国会の指名により内閣総理大臣、内閣の指名により最高裁判所長官を任命する。しかし、天皇の活動にはこれ以外にも、国会開会式、国体や植樹祭、全国戦没者追悼式への出席や外国親善訪問など多くの公的行為や、美術展やコンサート鑑賞、宮中祭祀などの私的行為がある。公私の区別がつけにくいものも多く、「象徴」の理念や憲法の政教分離原則との兼ね合いで論議が絶えない。1990年の大嘗祭(だいじょうさい)の性格づけを巡る論議の過程で内閣法制局は、「私的行為」を「その他の行為」と呼び直した。私的行為にも公的色彩のあるものも多いとの理由だったが、それまでの「神道儀式である大嘗祭に公金の支出は難しい」との立場を軌道修正し、「一世一度の公的色彩のある皇室行事」として国費である宮廷費を支出する道を開いた。

(岩井克己 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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