太陽同期軌道(読み)タイヨウドウキキドウ

デジタル大辞泉 「太陽同期軌道」の意味・読み・例文・類語

たいよう‐どうききどう〔タイヤウドウキキダウ〕【太陽同期軌道】

人工衛星がとる軌道の一。年間を通じて、衛星の軌道面に対し太陽のなす角が常に一定となる軌道をいう。衛星直下の地表における太陽の入射角が一定となり、同一条件の下で地表を観測できるため、準回帰軌道と組み合わせて地球観測衛星の軌道として利用されることが多い。SSO(Sun-synchronous orbit)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太陽同期軌道」の意味・わかりやすい解説

太陽同期軌道
たいようどうききどう
sun synchronous orbit

軌道面が太陽に対して常に一定の角度であるような軌道。この軌道に乗せると,太陽熱が常に一定の方向からくるので,太陽電池が有効に使用でき,太陽の高度が同一地方時に対し一定になるので,地球観測衛星などに用いられている。

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世界大百科事典(旧版)内の太陽同期軌道の言及

【人工衛星】より

…また極軌道上にある衛星の軌道は,この摂動のために昇交点経度がしだいに移動していくが,この1日の移動量を,地球が太陽のまわりを公転する角度(ほぼ1度)に一致するように選ぶと,軌道面を太陽に同期して変化させることができる。これを太陽同期軌道sun synchronous orbitという。太陽同期軌道は地表面を幅広くスキャンするのに適しており,ランドサットなどの探査衛星に用いられている。…

※「太陽同期軌道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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