奇物（読み）キブツ

デジタル大辞泉

き‐ぶつ【奇物】

１ 珍しい品。不思議な物。
２ 奇人。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

き‐ぶつ【奇物】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 珍しい品物。珍奇な物。不思議な物。珍物。きもつ。
   1. [初出の実例]「されば白楽天は、奇物(キブツ)を戒むとて、奇しき乗物を用ゐずとぞ書かれたりける」(出典：源平盛衰記（１４Ｃ前）一四)
   2. [その他の文献]〔史記‐殷本紀〕
3. ② 奇人。変人。
   1. [初出の実例]「奇物変人無言無情、笑ふことも知らず泣くことも知らざる木の切れの如き男を崇めて」(出典：学問のすゝめ（1872‐76）〈福沢諭吉〉一七)

き‐もつ【奇物】

1. 〘 名詞 〙 ＝きぶつ（奇物）①
   1. [初出の実例]「山門の威に募り、切物・奇物(キモツ)責めはたり」(出典：源平盛衰記（１４Ｃ前）九)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【奇物】きぶつ

珍貴なもの。〔管子、任法〕夫(そ)れ法は上の民を一にし下をふ以なり。故に君は儀を置き法を設く。～信親愛のも離すこと能はず。珍怪奇物も惑はすこと能はず。

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出典　平凡社「普及版 字通」