奥野山村(読み)おくのやまむら

日本歴史地名大系 「奥野山村」の解説

奥野山村
おくのやまむら

[現在地名]相生市若狭野町福井わかさのちようふくい

田井たい村の北、宝台ほうたい山地の南東麓に位置する。正安元年(一二九九)一一月五日の矢野庄の例名実検取帳案(東寺百合文書)に「奥山」「ヲクノ山」とみえ、地内に田所本位田氏の氏寺福勝ふくしよう(現廃寺)があり、御堂敷三〇代が書上げられている。同年一二月の下地中分では領家(京都東寺)方に属した。建武二年(一三三五)悪党寺田法念の「余党」と東寺方とが武力衝突した際、東寺方に属した実円兄弟は秘計をめぐらしてその本拠「奥山」から兵粮を東寺方が構えた下土井の大避しもどいのおおさけ殿(大避神社)山上要害に運び入れたという(康暦元年八月日「例名是藤名名主実長申状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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