如法(読み)ニョホウ

デジタル大辞泉 「如法」の意味・読み・例文・類語

にょ‐ほう〔‐ホフ〕【如法】

[名・形動]
仏語。仏の教法にかなっていること。
文字どおりであること。また、そのさま。「如法の闇」
穏やかであること。柔和であること。また、そのさま。
「―なる気もまる額、にこやかに」〈浄・今宮の心中

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精選版 日本国語大辞典 「如法」の意味・読み・例文・類語

にょ‐ほう‥ホフ【如法】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 仏語。
    1. (イ) きめられた法式どおりにすること。仏の教法どおりにすること。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「如法に写し奉る法華経、火に焼けぬ縁」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
      2. [その他の文献]〔無量寿経‐下〕
    2. (ロ) 僧の行状のよいこと。また、そのさま。〔俚言集覧(1797頃)〕
  3. いつものとおりであること。型どおりのさま。尋常。
    1. [初出の実例]「泰山府君祭、陰陽師泰長、祭物如法也」(出典:殿暦‐長治元年(1104)一〇月三〇日)
  4. おだやかなさま。また、まじめなさま。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「菱屋介五郎は如法なる気も丸額にこやかに」(出典:浄瑠璃・今宮心中(1711頃)上)
  5. どういう点から見てもそうであるさま。
    1. [初出の実例]「一人は如法(ニョハウ)の変屈ものにて」(出典たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉九)

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