家庭医学館 「妊娠高血圧症候群後遺症」の解説
にんしんこうけつあつしょうこうぐんにんしんちゅうどくしょうこういしょう【妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)後遺症 Residual Symptoms of Pregnancy Toxemia】
以前は、産後1か月の時点で妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)(「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」)の症状を残すものを、妊娠中毒症後遺症といいました。ところが1984年、日本産婦人科学会の妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の分類から外されたため、現在この診断名は存在しません。ただ、依然として産後に妊娠高血圧症候群の症状が残ってしまう場合があります。妊娠高血圧症候群の程度が重症であるほど、その頻度は高くなります。次回の妊娠のときに、前にも増して重症な妊娠高血圧症候群になる場合や、高血圧やたんぱく尿が一生続いてしまう場合もありますので、各分野の専門の医師による経過観察が必要となります。