妙京寺(読み)みようきようじ

日本歴史地名大系 「妙京寺」の解説

妙京寺
みようきようじ

[現在地名]一宮町中村

多賀の伊弉諾たがのいざなぎ神宮の南方にある。大勝山と号し、法華宗(本門流)本尊曼陀羅。当初は法相宗で妙暁みようぎよう寺と称し、下河合しもがわいの通称高島たかしまの森の南斜面に津名郡司により建立されたと伝える。また寺伝では天平神護元年(七六五)春、淡路廃帝(淳仁天皇)により創建されたともいわれる。延文三年(一三五八)大覚妙実が法華宗布教のために西下する途次淡路を訪れ、当寺住僧智暉と討論、智暉は法華宗に改宗し、日通と称したという(「味地草」など)。なお近年当寺に残る古文書の調査により、法華宗改宗前の当寺は真言宗であったことが判明した。永正一八年(一五二一)郡家ぐんげ(郡下)城主田村左馬守春良により現在地に移された。弘治元年(一五五五)一宮伊弉諾神社を法華宗支配とし、同三年田村盛春により寺名を妙暁寺から妙京寺と改められた。さらに淡路法華宗三〇ヵ寺の大本山として戒壇本堂を造立、受戒の場とされたと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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