伊弉諾神社（読み）いざなぎじんじや

日本歴史地名大系

伊弉諾神社
いざなぎじんじや

• 奈良県：生駒市
• 上村
• 伊弉諾神社

[現在地名]生駒市上町字古川

長弓（ちようきゆう）寺境内に鎮座。祭神素盞嗚（すさのお）尊・伊弉諾尊・大国主（おおくにぬし）命。旧村社。「延喜式」神名帳添下（そえしも）郡の「伊射奈岐神社大、月次新嘗」に比定される。当社は「三代実録」貞観元年（八五九）正月二七日条に従五位下から従五位上に昇叙したことがみえるのみで、「大和志」以後、当社にあてる説が踏襲されているが、度会延経の「神名帳考証」などは在所未詳とする。俗に牛頭天王社と称し、長弓寺の鎮守で、江戸時代まで神職には寺僧の第一臈を任じていた。長弓寺縁起（長弓寺蔵）によると、天平一八年（七四六）同寺創建にあたり鎮守として牛頭天王（大宮）・八王子（若宮）を祀ったという。

伊弉諾神社
いざなぎじんじや

• 福井県：大飯郡
• 高浜町
• 小和田村
• 伊弉諾神社

[現在地名]高浜町小和田 宮

小和田（こわだ）の西部、青葉（あおば）山麓に張出した枝峰の先端にある。祭神伊弉諾（いざなぎ）尊・伊弉冊（いざなみ）尊。旧村社。創祀はつまびらかではない。江戸時代までは金剣（かなつるぎ）社などと称したが、明治一一年（一八七八）に改称した（大飯郡誌）。現在境内社に金剣神社が祀られるが、これは文永二年（一二六五）の若狭国惣田数帳写にみえる「金劔宮」、享禄五年（一五三二）の神名帳写（小野寺文書）にみえる金剣明神に比定される。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」