家庭医学館 「子どもの躁うつ病」の解説
こどものそううつびょう【子どもの躁うつ病 Manic-depressive Psychosis in Childhood】
躁うつ病(気分障害(きぶんしょうがい))は、喜びや悲しみといった感情が、出来事や体験の程度を超えて激しく長く続くもので、しばしば躁とうつの相をくり返す病気です。
一般に躁うつ病は、統合失調症よりもさらに後の年齢に発病することが多く、思春期以前の子どもにみられることはまれです。しかし、小・中学生などで不登校(ふとうこう)のような状態を示しながら、うつ病である場合などがあるので、児童精神科医の診察を受ける必要があります。
[検査と診断]
子どもにとって、感情の変化をことばとして語ることはむずかしいものです。口数が減り、元気がなく、成長期にもかかわらず体重が増えない、不眠あるいは睡眠過多など、行動や身体状況などの異常に注意する必要があります。
また、うつ病でありながら、いらいらしたり、落ち着きなく動き回ることも子どもでは珍しくありません。
[治療]
抗うつ薬などによる薬物療法、本人への心理的な支えが治療の主体です。躁状態やうつ状態の強いときは、学校や習い事を休ませることも必要です。