季節風林(読み)きせつふうりん(その他表記)monsoon forest

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「季節風林」の意味・わかりやすい解説

季節風林
きせつふうりん
monsoon forest

乾季雨季が交代する熱帯または亜熱帯地方に発達し,雨季に緑葉をつけ,乾季に落葉する森林雨緑樹林 rain green forestと同義。熱帯雨林(熱帯多雨林)に続く年降水量 1500mmくらいの,乾季が比較的短い地域には湿性季節風林が発達し,フタバガキ科落葉樹林チーク林が生じる。熱帯雨林よりも種類数が少なく,樹高は低く,木は疎生し,乾季に入って徐々に落葉を始め,花をつけ,次の雨季の直前までにが落ちつくす。林床には竹類や草が密に生える。乾季がより長い地域では乾燥季節風林が発達し,ペンタクメ,ターミナリア,アカシアなどの樹高 20m以下の木が疎生,とげ林をなすことも多い。さらに乾燥するとサバナ林(→サバナ)に移行する。(→群系

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android