群系(読み)ぐんけい(英語表記)formation

翻訳|formation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「群系」の解説

群系
ぐんけい
formation

植物群落の大単位で,種類組成よりも生活形相観景観)によって識別され,類似した立地条件下に成立するもの。植物群系 plant formationともいう。地球上のおもな群系には熱帯雨林照葉樹林硬葉樹林夏緑樹林針葉樹林サバナステップ砂漠ツンドラ高山草原高茎草原高層湿原,海浜草原,塩沼草原,水沢草原,水中草原,植物性プランクトンなどがある。植物群落を生活形と相観によって区分するのは,種類組成を基礎として群集,亜群集などに分類する方向と方法論的に異なるが,地球全域にわたる植物地理学では基本的な単位として扱われる。生物群系(→バイオーム)をさすこともある。

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精選版 日本国語大辞典「群系」の解説

ぐん‐けい【群系】

〘名〙 植物群落の記載に用いる単位。植物相一定で特徴的な相観を示す。植生をおおまかに樹林・草原・荒原などに分割する時に用いる。

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デジタル大辞泉「群系」の解説

ぐん‐けい【群系】

植物の群落を大きく分類するときの単位。同じような気候・環境のもとで、一定の相観を示すもの。樹林・草原・荒原などに分ける。

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世界大百科事典内の群系の言及

【植生】より

…相観は亜寒帯針葉樹林・温帯草原のように一見してとらえられ,環境と密接な関係があるので,この植生分類は簡単で便利である。この場合の分類の単位は群系formationという。もう一つは種組成に基づく植生分類で,これは植生を調査して得た組成表をまとめ,その有無で植生を区分する特定の種(診断種)を抽出し,ブナ‐オオバクロモジ群集,ブナ‐アオトドマツ群集,オオバボダイジュ‐ミズナラ群集のように植生の単位を設けるやり方で,植物社会学(チューリヒ・モンペリエ学派)により行われている。…

【相観】より

…主として植物群落の優占種の生活形によって決められ,植物群落の分類にも用いられる。19世紀初頭,植物地理学者のA.vonフンボルトにより最初に提唱され,そこでは,ヤシ形,バナナ形,サボテン形などの19の植生を特徴づける生活形区分が行われ,それによって特徴づけられる植生が群系formationと呼ばれた。その後,さまざまの生活形分類が試みられ,また群落優占種の生活形以外に,群落の密度,高さ,複雑さ,季節性,色合いなどが相観の決定にかかわっているため,相観の類別やそれに基づく群系分類の統一的体系は現在でも確立していない。…

※「群系」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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