ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「孤雲懐弉」の意味・わかりやすい解説
孤雲懐弉
こうんえじょう
[没]弘安3(1280).8.24. 越前,永平寺
鎌倉時代の曹洞宗の僧。永平寺第2世。九条相国伊通の曾孫。俗姓は鳥養氏。初め比叡山の円能について顕密と浄土教を学ぶ。また,多武峰の覚晏のもとで臨済宗を学んだが,その指示により,宋より帰った道元に謁して弟子となる。嘉禎1 (1235) 年,仏祖正伝の戒法を伝授され,次いで印可を得た。師よりも2歳年長であったが常に道元を助け,『正法眼蔵』『学道用心集』その他を集成した。建長1 (49) 年,道元が引退したあとをうけて永平寺2世となり,文永4 (67) 年,東堂に退去した。諡号道光普照国師。主著『光明蔵三昧』 (6巻) ,『正法眼蔵随聞記』,また『永平広録』 (10巻) の一部を編纂した。
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