宇奈月町(読み)うなづきまち

日本歴史地名大系 「宇奈月町」の解説

宇奈月町
うなづきまち

面積:三四一・二〇平方キロ

県最東部の山寄りの地に位置し、東はやりヶ岳から鹿島槍かしまやりヶ岳などの稜線で長野県と接し、北は朝日あさひ町・入善にゆうぜん町・黒部市と接する。朝日町との境界線は長らく確定していなかったが、昭和五六年(一九八一)両者間の境界線が決定し、ようやく町の総面積も確定した。西は黒部市・魚津市、中新川郡上市かみいち町、南は同郡立山町。東西の最も長いところは二三キロ、南北二四キロに及び、総面積の九〇パーセント近くが山岳地帯である。黒部川が流れ、愛本あいもと橋の下流平野が開けるが、右岸愛本新の段丘化した隆起扇状地で、左岸にも低い段丘がある。町名宇奈月温泉にちなんで付けられているが、宇奈月温泉の辺りはもとは内山うちやま村に属し、桃原ももはら開とか桃原とよばれていた。この地にうなづき谷という谷があって、黒部市三日市の辻徳法みつかいちのつじとくほう寺の縁起には「内山村ノ奥ニウナツキ谷ト云フ処アリ、往昔ハ如何ナル霊処ニヤ水ノ音風ノ響モイト殊勝ニシテ心ヲウナツキ身モ清ラカニ覚ヱケレバウナツキ谷ト申スナリ」と書かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報