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黒部川 くろべがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒部川
くろべがわ

富山県東部を流れる川。飛騨山脈中部の鷲羽岳に源を発して北流し日本海に注ぐ。全長約 85km。流域面積 682km2。上流部では断崖絶壁の黒部峡谷を,下流部では川筋が多いことから四十八ヶ瀬と呼ばれる黒部川扇状地を形成する。山岳地域の年降水量は 4000~4500mm,河床勾配も急であるため,黒部ダム黒部川第四発電所をはじめ多くの発電所が設けられ,2006年現在発電所数は 18,最大出力は約 97万 kWに達する。黒部峡谷の大部分は中部山岳国立公園に含まれ,黒部湖下ノ廊下などの景勝地のほか,宇奈月温泉黒薙温泉鐘釣温泉などの温泉地がある。

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百科事典マイペディアの解説

黒部川【くろべがわ】

富山県東部の川。長さ85km,流域面積682km2三俣蓮華岳鷲羽岳との間に発し,中部山岳国立公園の中で,後立山連峰と立山連峰の間を黒部峡谷をなして北流,愛本から大扇状地をつくって富山湾に注ぐ。
→関連項目朝日[町]宇奈月[町]大山[町]黒部[市]富山[県]富山[市]富山平野入善[町]

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世界大百科事典 第2版の解説

くろべがわ【黒部川】

富山県東部の川。源流から河口まで富山県内を流れる。幹川流路延長85km,全流域面積682km2の中級河川ではあるが,北アルプス(飛驒山脈)の北部,立山連峰と後立山連峰の間を縦谷を形成して流れるため,日本で最も深い峡谷となり,黒部峡谷とよばれる。源流は北アルプス中央部の鷲羽(わしば)岳(2924m)と祖父岳(2825m)との間に発し,雲ノ平の溶岩台地を迂回して薬師沢,岩苔小谷をあわせ,薬師岳東側直下を流れて〈上ノ廊下〉といわれる峡谷を形成し,東岸より直線状の東沢谷を合流して黒部ダムで生じた黒部湖に流入する。

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大辞林 第三版の解説

くろべがわ【黒部川】

富山県東部を流れる川。飛驒山脈中央部の鷲羽わしば岳に源を発し、北流して富山湾に注ぐ。長さ86キロメートル。上・中流は深い峡谷をなし、水流の落差が大きく多くの発電所が建設されている。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔富山県〕黒部川(くろべがわ)


富山県東部を流れる川。1級河川(黒部川水系)。延長85km。流域面積682km2。富山・長野県境の鷲羽(わしば)岳(標高2924m)西腹(せいふく)に源を発して西流、そして北流、黒部ダム(黒四(くろよん)ダム、黒部湖とも)を経由して黒部峡谷を刻み、北西流して富山湾に注ぐ。上流はきわめて急峻(きゅうしゅん)で、黒部湖を挟み上流に上ノ廊下(かみのろうか)、下流に下ノ(しもの)廊下の峡谷を刻む。黒部峡谷には十字峡・S字峡・猿飛(さるとび)峡などが連続する。下流域には黒部市宇奈月(うなづき)町愛本(あいもと)を扇頂(せんちょう)とする半径約14kmの広大な黒部川扇状地が広がり、扇端(せんたん)は富山湾岸に臨む。上中流域は黒部ダムを含め計16ヵ所の発電所が稼働する日本有数の電源地帯で、最大発電量は90万kWに達する。黒部ダムは山岳観光路線の立山(たてやま)黒部アルペンルートの結節点。宇奈月温泉から欅平(けやきだいら)まで黒部峡谷鉄道が通じる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒部川
くろべがわ

富山県東部を流れる川。延長85キロメートル、流域面積682平方キロメートル。一級河川。北アルプス中央部の鷲羽(わしば)岳(2924メートル)と祖父(じい)岳(2825メートル)との間に源を発し、雲ノ平(くものたいら)の溶岩台地を迂回(うかい)して薬師(やくし)沢をあわせたあと峡谷状となる。右岸から岩苔(いわごけ)小谷をあわせ、薬師岳と赤牛岳との間では「上廊下(かみのろうか)」となり、右岸から直線状の東沢谷をあわせた下流で川幅をやや広くし、立山(たてやま)直下で左岸に御山谷、御前(ごぜん)沢をあわせる。この付近に黒部ダムがあり、黒部湖となっている。黒部ダム下流では、立山側より内蔵ノ助(くらのすけ)沢、別山沢をあわせるが、川幅がいっそう狭くなって「下廊下(しものろうか)」となる。黒部川の支流は、この廊下地帯でいずれも滝となって落下し、合流する。ことに十字峡では、剱(つるぎ)沢と棒小屋(ぼうごや)沢が本流と十字形に滝となって、合流している。これより下流右岸で祖母谷(ばばだに)、黒薙(くろなぎ)川などの黒部川の大支流をあわせて黒部市宇奈月(うなづき)地区に至り、同地区愛本(あいもと)を頂点に典型的な大扇状地を形成して、日本海に注ぐ。
 黒部川の電源開発は、水量が豊富で、河床勾配(こうばい)が大きく高落差に恵まれているため、大正末年から調査され、下流から1924年(大正13)柳河原(やなぎがわら)発電所(黒部川第一、5.4万キロワット)が建設されて以来、上流の猫又(ねこまた)に黒部川第二(7.2万キロワット)、欅平(けやきだいら)に黒部川第三(8.1万キロワット)、さらに上流で黒部川第四(地下、33.5万キロワット)が完成。それと同時に、欅平で新黒部川第三(10.5万キロワット)、猫又で新黒部川第二(地下、7.4万キロワット)の各発電所が相次いで完成し、京阪神へ送電されている。また、宇奈月温泉下流に愛本発電所(3.1万キロワット)があり、平野部に段丘崖(がい)を利用した低落差の6発電所(北陸電力所属)がある。音沢発電所(12.4万キロワット)が1985年10月、宇奈月発電所(2万キロワット)が2000年(平成12)5月完成。全体で最大発電量92.59万キロワットとなった。[深井三郎]
『深井三郎著『黒部とその山々をゆく』(1968・古今書院) ▽深井三郎著『とやまの水』(1985・北日本新聞社)』

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