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宇宙エレベーター ウチュウエレベーター

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

宇宙エレベーター

旧ソ連の科学者が19世紀末、仏・エッフェル塔を参考に考案したのが最初と言われる。日本では2007年、研究者らが「宇宙エレベーター協会」を設立。09年から昇降機を上げる競技会を開いている。大林組構想は全長144メートルの6両編成で乗員は30人。赤道周辺から時速200キロで上昇する。上空3万6000キロに居住施設や研究施設を設け、エネルギー宇宙太陽光発電を利用する。

(2018-01-06 朝日新聞 朝刊 ちば首都圏・1地方)

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知恵蔵miniの解説

宇宙エレベーター

地上と宇宙をエレベーターでつなぐ輸送機関のこと。軌道エレベーターともいう。周期が地球自転と同じになる高度約3万6000キロメートル(静止軌道)にベース・ステーションを設置し、地球の重力に対するため宇宙側にケーブルでつないだカウンター物質(おもり)を設ける。ステーションと地上(海上)との間はケーブルでつなぎ、探査機や有人宇宙船などの物資・人を輸送する。1991年に、この構想を実現するために必要な強度を持つ素材「カーボンナノチューブ」が日本で発見されて以降、科学的な議論が盛んとなり、実現するために解決不能な技術的課題はないとされている。日本では、2008年に宇宙エレベーター協会(09年に一般社団法人化)が設立され、毎年1回「宇宙エレベーター学会」を開催している。株式会社大林組の試算では、建設に約10兆円、約20年かかるとしている。

(2016-10-27)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宇宙エレベーター
うちゅうえれべーたー
space elevator

宇宙と地上を結ぶ輸送機関として構想されているエレベーター状の宇宙往還システム。軌道エレベーターともよぶ。現在、地上と宇宙を往復する手段は、化学ロケットに頼っている。たとえば、国際宇宙ステーション(ISS)への物資の補給は、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」などが担っている。しかし、化学ロケットは推進剤に有害物質を使い、環境汚染を招くだけでなく、ロケットの質量のほとんど(約90%)を燃料が占め、打上げコストが非常に高い。そのために、より低コストで環境にもよい宇宙往還システムが研究されているが、宇宙エレベーターはその一つである。
 宇宙エレベーターの具体的な構築方法は、地球の自転と同期する静止軌道上(地表より3万6000キロメートル上空)から、地上方向および宇宙方向へ同時にケーブルを展開する。そして、地表に届いたケーブルを固定し、そのケーブルに沿い、クライマーとよぶ運搬機で宇宙と往復する。最大の課題は、3万6000キロメートルもの長さでの使用に耐え得るケーブルの素材の確保であった。しかし、カーボンナノチューブなどの新素材が開発されたことにより課題解決に向けて大きく前進した。現在、アメリカや日本で具体的な検討が始められており、宇宙エレベーターは空想から実現可能な段階に到達しつつある。[山本将史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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