朝日日本歴史人物事典 「安保清康」の解説
安保清康
生年:天保14.1.1(1843.1.30)
明治期の海軍軍人。旧姓林,通称謙三。安芸国安保村(広島県向島町)出身。12歳で広島に出て漢学,医学を学んだ。万延1(1860)年長崎で英学を修め,英国軍艦に乗り組む。慶応2(1866)年小松帯刀,西郷隆盛に請われて鹿児島(薩摩)藩海軍の養成に携わる。同藩の「春日」艦長となり,幕府の「回陽」艦を破り,奥羽北越に転戦。明治2(1869)年兵部権少丞となり,海軍の創業に携わる。佐賀の乱鎮圧,台湾出兵に従う。23年中将に進み,佐世保鎮守府長官。29年男爵となり,安保と改称。浜口・若槻両内閣の海軍大臣安保清種は養子。<参考文献>玉井源作『芸備先哲伝』,手島益雄『安芸備後両国偉人伝』
(影山好一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報