安海熊野神社(読み)あんかいくまのじんじや

日本歴史地名大系 「安海熊野神社」の解説

安海熊野神社
あんかいくまのじんじや

[現在地名]豊橋市魚町

祭神伊弉諾命・伊弉冊命ほか七神。うお町の中央部に鎮座。もと札木ふだぎ町の地にあり、天正年中(一五七三―九二)池田輝政が城地拡張のとき現在地に遷座したと伝える。社伝によれば、保延二年(一一三六)熊野から快円法印が来て建立という。

当地方に勢力を伸ばした今川氏親は代官牧野藤右衛門尉に命じて当社の拝殿を造営したことが明応四年(一四九五)三月の棟札にみえる。また、天文年中(一五三二―五五)には今川義元から永銭一〇貫二四文の社領寄進があった。この頃境内魚市場が設けられた。このことは慶長六年(一六〇一)伊奈忠次の当社宛証状(吉田名蹤綜録)により知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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