安谷屋村
あだんなむら
[現在地名]北
中城村
安谷屋・
石平 荻道村の西にあり、西・南は宜野湾間切野嵩村(現宜野湾市)、北は瑞慶覧村に接する。「おもろさうし」巻二の二四に「一 あたにやのわかまつ(安谷屋の若松)/あはれわかまつ(すばらしい若松)/よたさちへ うらおそう わかまつ(枝差して村を覆う若松)/又 きもあくみのわかまつ(心から望まれる若松)」とある。若松をほめ、ついには安谷屋の集落をほめることにつながる賛歌であるが、安仁屋本系の「おもろさうし」には「くじに、むかし、あかのこと申名人、或時、安谷屋辺江罷候折、童子ひとり、蕪の荷をかたけ参候を、其蕪ひとつ、やらぬらぬと申。されは則童子荷を卸、鎌にて蕪の皮を去り、四ツにわり、捧ル、されは名をばいかにとありは、まつと答ルその時給り申おもろ也」と原注がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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