北中城村(読み)きたなかぐすくそん

日本歴史地名大系 「北中城村」の解説

北中城村
きたなかぐすくそん

面積:一一・五二平方キロ

沖縄島中部のほぼ中央部東側に位置し、北は沖縄市、南は中城なかぐすく村、西は北谷ちやたん町、南西宜野湾ぎのわん市に接し、東は中城なかぐすく湾に面する。一部の東海岸平地を除けば、村域の大部分は島尻層群の砂岩泥岩からなる丘陵高台をなす。さらにこの丘陵部を二つの稜線が東西に走って南北へ緩やかに傾斜し、そのため村内は起伏が多く、まとまった平地は少ない。東方海岸部をほぼ南北に国道三二九号、西方丘陵部をほぼ南北に国道三三〇号が走る。ほぼ中央を主要地方道宜野湾―北中城線が東西に横切り、南西部で北上してきた主要地方道那覇―北中城線が合流する。村域中央部西寄りを沖縄自動車道が縦断し、安谷屋あだにやに北中城インターチェンジが設けられている。南西部の荻道おぎどうには荻堂式土器の標式遺跡である貝塚時代前期の荻堂おぎどう貝塚があり、国の史跡に指定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北中城村」の意味・わかりやすい解説

北中城〔村〕
きたなかぐすく

沖縄県沖縄島中部の東海岸,中城湾に面する村。1946年中城村の一部が分立して村制。村名は中城村の北に位置することに由来。サトウキビ栽培と野菜,花卉の栽培が行なわれ,本土へも出荷される。しかし耕地面積が狭いため,第3次産業の従事者が多い。国指定史跡荻堂貝塚があり,18世紀中頃に建築された国の重要文化財の中村家住宅は,中部屈指の観光地となっている。内陸沖縄自動車道と国道330号線,海岸近くを 329号線が通る。面積 11.54km2人口 1万7969(2020)。

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