宗徳寺（読み）そうとくじ

日本歴史地名大系

宗徳寺
そうとくじ

• 青森県：弘前市
• 弘前城下
• 西茂森町
• 宗徳寺

[現在地名]弘前市西茂森町一丁目

西茂森（にししげもり）町禅林街三十三ヵ寺の一つ。下寺地区の西奥に位置。

もと耕春（こうしゆん）院といい、加賀国金沢（かなざわ）（現石川県金沢市）の宗徳寺の末寺で、禅林街においては長勝（ちようしよう）寺に次ぐ寺格の高い寺であった。明治四年（一八七一）寺領は廃止され、翌五年には火事に遭い伽藍を焼失、以後廃寺同様になっていた。本寺の宗徳寺も同様の状態で、耕春院の復興に伴い大正元年（一九一二）同院に宗徳寺を合併させ、耕春山宗徳寺と改称。宗徳寺の前身耕春院は長福山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦如来。開山は明室禅哲。開基は藩祖津軽為信の実父武田守信。長勝寺並寺院開山世代調（長勝寺蔵）によれば、同院は現室派とあり、越前の竜泉（りゆうせん）寺（現福井県武生市）の末寺とある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」