宝尽（読み）たからづくし

精選版 日本国語大辞典

たから‐づくし【宝尽】

1. 〘 名詞 〙
2. ① いろいろの宝物を列挙したもの。
   1. [初出の実例]「宝尽しにはいるよし原」(出典：俳諧・武玉川（1750‐76）五)
3. ② 絵または模様などに、如意宝珠、宝鑰(ほうやく)、打出の小槌(こづち)、金嚢(きんのう)、隠蓑(かくれみの)、隠笠(かくれがさ)などの宝物の形を描いたもの。
   1. 
      宝尽②
   2. [初出の実例]「上下こん地文砂、中白地、金襴、中からくさ、一文字、風帯もよぎ地、たからつくし小文きんらん」(出典：松屋会記‐久好茶会記・天正一四年（1580）四月二三日)
4. ③ 正月の飾り物の一つ。七宝・宝船・千両箱・小判・大福帳などをかたどった縁起物。柳の枝などにつるしたり、宝船に積んだりして飾る。
   1. [初出の実例]「柳の枝に張子の宝(タカラ)尽(ツク)しを結び下げ」(出典：風俗画報‐五〇号（1893）人事門)

出典　精選版 日本国語大辞典