室積浦(読み)むろづみうら

日本歴史地名大系 「室積浦」の解説

室積浦
むろづみうら

[現在地名]光市大字室積浦

現光市の南東部、室積村に囲まれた浦方の村で、室積湾を抱える。

室積の地名は、早く、応保―長寛年間(一一六一―六五)の成立といわれる「本朝無題詩」に「於室積泊即事」と題する釈蓮禅・藤原周光の二詩にみえる。また平安末期の歌人源俊頼の「散木奇歌集」に

<資料は省略されています>

との歌がある。今川了俊の「鹿苑院殿厳島詣記」康応元年(一三八九)三月一二日条にも「あひの浦すぎて、むろづみと云所に至ぬ。(中略)此山のひんがし、にしの脇に舟の泊あり」とある。古代より瀬戸内海交通の要衝であり、商人海賊衆によって発達した。

室積浦は、室積村が天保一三年(一八四二)南接する伊保木いよきを合併した後に、浦方を中心として独立しており、「注進案」で初めて室積浦として独立記載される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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