家所城跡(読み)いえどこじようあと

日本歴史地名大系 「家所城跡」の解説

家所城跡
いえどこじようあと

[現在地名]美里村家所 城山

家所のほぼ中央部の標高一一〇メートル、集落からの比高三六メートルの丘陵上に構築されていた。北を穴倉あなくら川が流れ、東と南は久保くぼ川が流れており、ともに屹立した崖となっている。室町時代家所氏の居城で、井面氏系図(一志郡三雲村小泉法雲氏蔵)には、工藤祐経九代の孫祐歳が「延文四年己亥年来勢州、貞治元壬寅年安濃郡家所ニ築城、二十四ケ村を領知して、家所参河守ト云」と記されている。「伊勢一国旧城跡附」には「西之丸と申伝る凡三拾間四方、内ニ井戸一ツ有り、尤矢倉の跡と見へて角と在之、東の丸と申伝弐拾間四方」と記しているが、その「西之丸」に相当する主郭は、現在東西三〇メートル、南北二五メートルほどの長方形をし、西側と東側に土塁をとどめる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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