富ノ尾古墳(読み)とみのおこふん

日本歴史地名大系 「富ノ尾古墳」の解説

富ノ尾古墳
とみのおこふん

[現在地名]熊本市池田三丁目

富ノ尾山の頂上近く、熊本放送送信所の西北方約三〇〇メートル。熊本市水道局揚水場隣にある。もと三基が確認されていたが、現存するのは第一号古墳のみである。第二号古墳は径約四五メートルの円墳で大正一二年(一九二三)には石室は失われていたといい、さらに揚水場が建設されて消滅した。第三号は小型の前方後円墳で、後円部の側方横穴式石室のあとを残していたが、昭和三七年(一九六二)頃の宅地造成で消滅した。現存する第一号古墳は直径一四・四メートル、高さ三メートルの円墳で、入口は南にあり、石室は安山岩割石を持送り式に積上げた隅丸の方形である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android