富ヶ浦村(読み)とみがうらむら

日本歴史地名大系 「富ヶ浦村」の解説

富ヶ浦村
とみがうらむら

[現在地名]上対馬町富ヶ浦

西泊にしどまり浦と舟志しゆうじ浦の間にある。外海に面した細い浦で、沖に品木しなぎ島がある。「津島紀略」では土美我宇羅と訓じる。「海東諸国紀」に「頭未浦十余戸」とあるのが当地とされる。中世豊崎とよさき郡のうちで、年未詳(永禄年間か)の五月五日の宗晴康書状(豊崎郷給人等判物写)に東五浦の一つとして「富浦」とみえ、豊崎給人に対して当地などが給地または百姓の抱地であるとしている。地内の妙福みようふく(廃寺)に伝世した誕生仏は高麗後期の作とみられる。「郡方毎日記」寛永一五年(一六三八)条に「とミかうら」とみえる。寛文二年(一六六二)検地帳では豊崎郡富浦村として高八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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