寛宥(読み)カンユウ

デジタル大辞泉 「寛宥」の意味・読み・例文・類語

かん‐ゆう〔クワンイウ〕【寛×宥】

寛大な気持ちで罪過を許すこと。
「かのきゃうを―せらるべきなり」〈平家・一〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「寛宥」の意味・読み・例文・類語

かん‐ゆうクヮンイウ【寛宥】

  1. 〘 名詞 〙 寛大な心をもって相手の罪やあやまちをゆるすこと。寛恕(かんじょ)宥恕(ゆうじょ)かんにゅう。
    1. [初出の実例]「但郡司准諸国貢調綱領。決杖八十。不曾寛宥」(出典類聚三代格‐八・承和一四年(847)一〇月一四日)
    2. 「三種の神器を返し入れ奉らんにおいては、彼の卿を寛宥せらるべき也」(出典:平家物語(13C前)一〇)
    3. [その他の文献]〔馬融‐請赦参梁上書〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「寛宥」の読み・字形・画数・意味

【寛宥】かんゆう(くわんいう)

寛容。ゆるす。〔後漢書、王梁伝〕渠を開くことを議し、~(つひ)に功無し。宥をると雖も、を執る。

字通「寛」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android