地方公共団体の議会の権限に属する事項を、所定の要件の下で、その地方公共団体の長が議会の議決を経ることなく決することのできる処分(地方自治法179条)。地方公共団体の長と議会との間の意見調整方法の一つである。長が専決処分をすることができる場合とは、議会が解散中など議会が成立しないとき、例外的な定足数を定めた地方自治法第113条但書の場合においてなお会議を開くことができないとき、長において議会を招集する暇がないと認めるとき、および議会において議決すべき事件を議決しないとき、である。専決処分をしたとき、長は次の議会においてこれを報告するとともに、その承認を求めなければならない。
なお、議会の権限に属する軽易な事項で、その議決によりとくに指定したものについても、長は専決処分をすることができる(地方自治法180条)。その場合、長はこれを議会に報告する。
[福家俊朗]
…このような権限の遂行の多くは,議会の議決を必要とする。一方,首長は相互抑制の原則に基づき,議会に対し再議,専決処分,解散権を行使できる。再議とは,大統領制にみられる拒否権に類するものであり,(1)議会の議決した条例の制定・改廃もしくは予算に関する議決に異議のある時,(2)議会の議決がその権限を超えまたは法令・会議規則に違反すると認める時,(3)議会の議決が収入支出に関し執行不可能と認めるときにおいて,首長は理由を付して再議に付すことができる(地方自治法176,177条)。…
※「専決処分」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新