小児救急電話相談(読み)ショウニキュウキュウデンワソウダン

デジタル大辞泉 「小児救急電話相談」の意味・読み・例文・類語

しょうにきゅうきゅう‐でんわそうだん〔セウニキウキフデンワサウダン〕【小児救急電話相談】

小児救急医療電話相談

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小児救急電話相談」の意味・わかりやすい解説

小児救急電話相談
しょうにきゅうきゅうでんわそうだん

夜間や休日に、子供がけがをしたり急に病気になったりしたとき、小児科医や看護師から支援を受けるための電話相談窓口。全国共通の番号「#8000」にかけると、地域の相談窓口に自動転送され、担当者に症状を伝えれば、受診の緊急度や適切な対処の仕方などについて、判断するための支援が受けられる。電話の通話料は必要であるが、相談は無料。受付時間は全国の自治体ごとに異なる。

 診療時間外に病院に駆けつける小児救急患者は、やけど腹痛熱中症、ボタン型電池の誤飲などが多く、そのうちの8割程度は軽症である。厚生労働省は病院への軽症患者集中の回避や、小児救急患者の適切な受診体制を構築する一環として、2004年度(平成16)より小児救急電話相談の運用を13都道府県で開始した。その後、2010年度にすべての都道府県で実施されるようになり、携帯電話からも短縮ダイヤルで電話することが可能になった。

 相談件数は、2013年度に56万8000件あまりに達し、毎年過去最高を更新し続けている。京都府では2014年に開始したスマートフォンアプリ電子母子手帳で、小児救急電話相談など緊急連絡先を簡単に見られるようにするなど、さまざまな方法で周知活動が展開されている。一方で、電話がつながりにくいといった苦情もあり、厚生労働省では応対内容の質の向上とともに、対応時間の短縮を図るため、相談件数の多い項目に関する質問回答の内容をマニュアル化し、全国で研修を行うなどの相談体制の充実を図っている。

[編集部]

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