明治初年の学制期に文部省が刊行した日本初の小学校国語読方教科書。1873年(明治6)に2種刊行。(1)文部省が師範学校に編集させた田中義廉(よしかど)編「小学読本」4巻。大半がアメリカのウィルソン読本(リーダー)の翻訳で,内容・挿絵とも異国的である。(2)文部省内編集の榊原芳野・那珂通高(なかみちたか)・稲垣千穎(ちかい)編「小学読本」5巻。日本在来の教材観に依拠し,漢字単語,事物の種類・故事,和漢洋の説話で構成。両者とも翻刻により全国に普及。82年頃以降,児童の発達に即した多数の「小学読本」が民間からも出版された。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...