小本村(読み)おもとむら

日本歴史地名大系 「小本村」の解説

小本村
おもとむら

[現在地名]岩泉町小本

小本川の河口にあって、東は海に面し、西は中島なかしま村。北部陸中海岸特有の隆起した海岸段丘地帯で、険しい海食崖が続く。茂師もし海岸近くの断崖中腹からはモシ竜化石の出土をみている。耕地は小本川と小成こなり川の流域にわずかに開かれている。浜街道が通り、中野なかの集落で小本街道が浜街道から分れる。「三閉伊路程記」に「中野より六丁斗、左ハ畑右古川に添行て小本川也、橋有長さ四拾間、小本、家六拾壱軒、すか町、家拾六軒、小本は町屋作にてよき村也」と記す。

小本氏の譜(参考諸家系図)に「閉伊郡小本村ニ住シ氏トス、信直公ノ時召出サレ、小本村ニ百十一石ヲ賜フ」とあり、慶長一三年(一六〇八)五月二五日の小本村百姓高覚(三浦文書)には小本土佐手作地一七石余のほか百姓三二人で計一一一石余が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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