世界大百科事典 第2版「小樽高商事件」の解説 おたるこうしょうじけん【小樽高商事件】 1925年小樽高等商業学校(現,小樽商科大学)で起こった軍事教育反対運動。同年4月から中等学校以上の学校で軍事教練が開始された。10月15日,同校の教練で配属将校鈴木少佐が,近郊の天狗山で地震が起こり民情不安を機に無政府主義者が〈不逞鮮人〉を扇動して小樽,札幌両市の全滅を画策しているので高商生徒は在郷軍人会と協力して,この敵を絶滅すべしとの想定を与えた。これは軍の社会主義者や朝鮮人への敵対意識の現れであった。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報