小里郷
おざとごう
東河内(現日立市)付近より北の谷間の集落を小里郷と総称し、小里の洞とも称した。大菅以北に限定することもある。
「日本後紀」弘仁三年(八一二)一〇月条および「延喜式」(兵部省)にみえる「雄薩」駅は現里美村のほぼ中央にあたる大中付近と推定される。古代・中世の雄薩・小佐都・小里の地域は里美村中央部一帯のやや北寄りの地をさしたものであろう。「佐竹系譜」によると、佐竹氏一族国安城(現水府村)城主山入師義(一三五一年没)の領地の一部に「小里郷」の地名がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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