小館塙番所跡(読み)おだてばなばんしよあと

日本歴史地名大系 「小館塙番所跡」の解説

小館塙番所跡
おだてばなばんしよあと

[現在地名]能代落合字古悪戸

米代川河口の右岸に置かれ、抜荷・流材木・難船などの処理にあたった番所。米代川と日本海を見通す砂浜にあったと思われるが、現在はその跡はない。

番所は能代奉行の支配下で、享保七年(一七二二)の能代奉行武藤七太夫にあてた勤方(「能代掟帳」県立秋田図書館蔵)に「小立塙番人沖口役人勤方之儀諸事可致指図事」とあり、「小館花御番、檜山給人両人ツヽ半年代ニ相務候。壱升三人扶持ニ釜木壱年四釜被下候」とある。その勤方は明和二年(一七六五)の「旧記抜書之ケ条」(三輪家文書)によれば「向能代落合両村浜辺通怪敷品之吟味方」で、向能代むかいのしろ村・落合おちあい村も荷担の義務があったらしく、須田すだ村・竹生たこう村・沼田ぬまた村は「何方担ニも無之」としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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