尖らす(読み)トガラス

デジタル大辞泉 「尖らす」の意味・読み・例文・類語

とがら・す【×尖らす】

[動サ五(四)]
物の先端を細く鋭くする。「鉛筆の芯を―・す」
鋭敏にする。「神経を―・す」
不機嫌な感じにする。とげとげしくする。「声を―・す」
[類語]角張る尖る出っ張る丸める

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尖らす」の意味・読み・例文・類語

とがら・す【尖】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 先端をとがるようにする。先を細く鋭い形にする。
    1. [初出の実例]「米さしといふ壱尺八寸の竹のさき、鑓のごとくそぎ尖(トカ)らし」(出典浮世草子・武道張合大鑑(1709)三)
  3. 鋭敏にする。過敏にする。
    1. [初出の実例]「ズ、ズーンと魂を削ぎ尖(トガ)らして」(出典:初年兵江木の死(1920)〈細田民樹〉二)
    2. 「二・一ストの経緯(いきさつ)に神経を尖らして」(出典:闘牛(1949)〈井上靖〉)
  4. 感情的にさせる。とげとげしくさせる。「声をとがらす」

とんがら・す【尖】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 「とがらす(尖)」の俗な言い方。
    1. [初出の実例]「互に口先をとんがらして」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉九)

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