デジタル大辞泉 「丸める」の意味・読み・例文・類語 まる・める【丸める】 [動マ下一][文]まる・む[マ下二]1 丸い形にする。「紙を―・めて捨てる」2 頭髪をそる。剃髪ていはつする。「頭を―・めて脱俗する」3 他人を巧みに操る。言いくるめる。まるめこむ。「うまく―・めて味方に引き入れる」4 端数を切り上げたり、切り捨てたりして扱いやすい数にする。「100円未満を―・めて計算する」5 全体をひっくるめて一つにする。「樊噌が力でこそ、天下は―・めて取られたれ」〈中華若木詩抄・下〉[類語]角張る・尖る・出っ張る・尖らす・丸っこい・丸まっちい・丸丸・丸い・丸まろい・真ん丸・円まろやか・円まどか・円つぶら・円形・球形・球状・輪形・円・同心円・半円・楕だ円・長円・大円・真円・正円・真ん丸い・くりくり・たまご形・ループ・輪わ・輪わっか・リング・丸まる・丸・団団・団子状 まろ・める【▽丸める/▽円める】 [動マ下一][文]まろ・む[マ下二]1 「まるめる1」に同じ。〈和英語林集成〉2 「まるめる2」に同じ。「何故その頭を―・め給いしぞと恨めしくもなりぬ」〈一葉・たけくらべ〉3 全体をそれでつくる。「たとひこがねを―・めたる馬なりとも」〈平家・四〉4 「まるめる3」に同じ。「艶言せじで―・めて浮薄うはきでこねて」〈人・梅児誉美・初〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「丸める」の意味・読み・例文・類語 まる‐・める【丸・円】 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]まる・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙① 丸い形にする。[初出の実例]「土をだにまるめて食たぞ」(出典:史記抄(1477)一二)② 頭の髪をそる。剃髪(ていはつ)する。[初出の実例]「アタマヲ Marumuru(マルムル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))③ 全体をそれで作る。また、ひっくるめて事をする。一括(いっかつ)する。[初出の実例]「樊噲が、力らでこそ、天下は、まるめてとられたれ」(出典:中華若木詩抄(1520頃)下)④ 巧みにいいくるめて、他人を自分の思い通りにする。だまして相手のものを奪う。まるくその場をおさめる。まるめこむ。[初出の実例]「姉を殺し、絹を丸めんと思ひし」(出典:浮世草子・新可笑記(1688)五)⑤ 数学で、切り捨て、切り上げ、四捨五入などによって、ある値の近似値を求める。丸めるの語誌マロ(丸)からマルへの変化にともなって、このマルムも室町時代にマロムから生じたと見られる。 まろ‐・める【丸める・円める】 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]まろ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙① 円形にする。輪にする。丸くする。まるめる。[初出の実例]「はこのふたにひろげて、日蔭をまろめて」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一一月二二日)② 固めて丸くする。一かたまりにする。まるめる。[初出の実例]「くろくまろめたる薬二つぶとり出し」(出典:御伽草子・福富長者物語(室町末))③ 全体をそれで作り固める。まるめる。[初出の実例]「たとひこがねをまろめたる馬なり共」(出典:平家物語(13C前)四)④ 髪をそって丸坊主にする。剃髪(ていはつ)する。まるめる。[初出の実例]「てんだいの剃刀にて、ひたいをまろめ」(出典:虎明本狂言・東西離(室町末‐近世初))⑤ 人を甘言でまるめこむ。籠絡(ろうらく)する。まるめる。[初出の実例]「金銀にてまろめても其甲斐ひとつもなしと覚悟すべし」(出典:評判記・色道大鏡(1678)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by