尖る(読み)トガル

デジタル大辞泉 「尖る」の意味・読み・例文・類語

とが・る【×尖る】

[動ラ五(四)]
物の先端が細く鋭くなっている。「先の―・った鉛筆
敏感になる。「神経が―・る」
声などが興奮などのために高く鋭い調子になる。とげとげしくなる。「―・った声でなじる」「待たされた相手の目が―・る」
(比喩的に)他よりも突出している。過激である。または、相手の弱点を容赦なく突いている。「―・った意見の持ち主」
[類語](1角張る出っ張る尖らす丸めるとんがる/(2荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心苛立つかりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうずじれる苛つく業を煮やす痺れを切らす歯痒いじれったいもどかしい辛気臭い苛立たしいまだるっこいまどろっこい躍起隔靴掻痒いらいら手ぬるい生ぬるいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい煮え切らないうやむやあやふや漠然おぼろげ曖昧どっちつかず要領を得ないぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断柔いやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

とんが・る【×尖る】

[動ラ五(四)]とがる」の音変化。「―・った屋根」「口調が―・る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尖る」の意味・読み・例文・類語

とが・る【尖】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 先端が、細く鋭くなる。
    1. [初出の実例]「火輪を中の鋒と為す。端鋭(トカリ)て自ら相ひ合す」(出典:大日経治安二年点(1022)七)
    2. 「狐は、犬に似たる獣にて平たき頭あり、其鼻と耳は、尖りて」(出典:小学読本(1873)〈田中義廉〉二)
  3. ( 比喩的に ) 鋭い感じを与える。
    1. [初出の実例]「先月仏蘭西から帰って来た彼(あれ)じゃな。中々筆が尖っとる」(出典:黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一)
  4. 神経が鋭敏になる。感情的になる。とげとげしくなる。また、ふきげんになる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「僕は飲食物の入物の形を気にする程、細かく尖(トガ)った神経を持ってはゐないのであった」(出典:百物語(1911)〈森鴎外〉)

とんが・る【尖】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 「とがる(尖)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「口を少し尖(トン)がらせ」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)初)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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