尹鐫(読み)いんけい

改訂新版 世界大百科事典 「尹鐫」の意味・わかりやすい解説

尹鐫 (いんけい)
Yun Hyu
生没年:1617-80

朝鮮,李朝中期の学者。尹鐫(いんせん)とも書く。字は希仲,号は白湖。南原の人。南人派の巨頭内憂外患の時代に生まれ,多感な青年期に民族屈辱丙子の乱三田渡での臣礼)に出会ったのちは科挙に応ぜず,学問専一の生活を送った。聡明な知性豪胆な気風は,経学研究の理論面,実際面(帝室の服喪問題)にともども発揮され,とくに朱子の学説に従わず自説をたてる自主的態度は西人派の宋時烈から〈斯文乱賊〉と攻撃され,悲劇的な最期を遂げた。著書に《中庸解説》などがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の尹鐫の言及

【尹鑴】より

…朝鮮,李朝中期の学者。尹鐫(いんせん)とも書く。字は希仲,号は白湖。…

※「尹鐫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android