尾崎村新田(読み)おさきむらしんでん

日本歴史地名大系 「尾崎村新田」の解説

尾崎村新田
おさきむらしんでん

[現在地名]三和町間中橋まなかばし

吉田よしだ用水西岸に位置。西方の尾崎村より続く台地上の畑作地帯。村域西部の耕地中より五輪塔の空輪・風輪部、板碑の破片が発掘され、中世には生活が営まれていたと考えられるが、近世初期は尾崎村に包括されていたらしく、元禄郷帳には村名がみえない。天保九年(一八三八)の猿島郡結城郡岡田郡五十二ケ村農間渡世書上帳(秋葉光夫文書)によれば天領で村高一二二・六六石であるが、「無民家壱人請に御座候」とあり、恩名おんな村名主山川氏が地主であった。

村域最北端、吉田用水西岸に隣接してせき(堰)不動尊(現在下流数百メートルに移転)があったが、その本尊石仏の側面に「享保十一年丙午天七月吉日 尾崎村施主 地蔵院」とあり、吉田用水開削の翌年に建立されたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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